あーとん
2019年9月29日放送の日曜美術館
( NHK Eテレ)では岸田劉生が
紹介されます。
劉生の作品「麗子像」というと
ピンとくる人は多いのではないでしょうか。
では、岸田劉生とはどんな人物だったのか
あーとんと一緒に学習してましょう!
- 「日曜美術館」の公式サイトの予告をチェック
- 岸田劉生ってどんな人?
- 岸田劉生の代表作は?
- 岸田麗子の作品って?

「日曜美術館」の公式サイトの予告をチェック
まずは、公式サイトの予告から見どころを
チェックしましょう。
フランスの印象派に憧れた大正時代の画壇で、ひとりデューラー風の肖像画を描き続けた異端児がいた。岸田劉生。現代画家の会田誠さんが〈意識高い系〉画家・劉生を語る。
日本美術史上、もっとも有名な少女「麗子」。8歳の少女像は謎のほほえみを浮かべている。また静物画では、果物の配置や色つやに、ただならぬ気配が漂う。そして何の変哲もない「坂道」は、今にもこちらに迫ってきそうな迫力。岸田劉生が描くと、いつも何かがヘン。劉生は日本の洋画家の中で飛びぬけて〈意識が高い〉〈理想が高い〉と語る現代画家の会田誠さんとともに、劉生の真の姿に迫る。
この予告から気になるキーワードを抜き出すと…
- 〈意識高い系〉画家
- 日本美術史上、もっとも有名な少女「麗子」
- いつも何かがヘン
びーさん
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岸田劉生ってどんな人?
出典:https://search.yahoo.co.jp/image
生誕名:岸田劉生(きしだ・りゅうせい)
生年月日:1891年6月23日
死没:1929年12月20日
出身地:東京(銀座)
師事:黒田清輝
活動拠点:日本
著名な実績:油絵
1891年(明治24年)、薬屋「楽善堂」を
経営する実業家・ジャーナリストでもある
岸田吟香の四男として東京銀座に
生まれました。
東京高師附属中学中退後の17歳から
黒田清輝に師事します。
あーとん
劉生の初期の作品はポスト印象派
特にセザンヌの影響を受け、この頃から
ヨーロッパのルネサンスやバロックの巨匠
特にデューラーの影響が顕著な写実的作風
に移っていきます。

ポール・セザンヌ
「リンゴとオレンジのある静物」1900年
オルセー美術館蔵
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki

アルブレヒト・デューラー
「1493年の自画像」
1493年 ルーヴル美術館蔵
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
劉生は1914年(大正3年)に娘の麗子が
誕生したのち、彼女をモデルとした
50点もの「麗子像」を描きました。
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劉生は当時から潔癖症で知られており
また、癇癪持ちで気に入らないことがあると
当り散らすなど、社交的とはいえない性格
だったようです。
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また、劉生は「パリに行った暁には、フランスの画家に絵を教えてやる」と豪語していたそうです。
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その20年余りの短い創作活動の中でも
劉生の画風は変化していきます。
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それでは、劉生の代表作を見てみましょう!
岸田劉生の代表作は?

道路と土手と塀(切通之写生)
1915年
東京国立近代美術館蔵
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki
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《高須光治君之肖像》1915年 豊橋市美術博物館蔵
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
洋画家の高須光治を描いた肖像画です。
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壺の上に林檎が載って在る
1916年
東京国立近代美術館蔵
引用:http://search.artmuseums.go.jp
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次は、麗子5歳のころの肖像画です。
劉生はこの作品以後、立像、坐像、着物姿
洋服姿、舞姿と様々なバリエーションで
「麗子像」を描きました。
表現方法も油彩、水彩、墨彩、コンテと
多彩です。

麗子肖像(五歳之像)
1918年
東京国立近代美術館
引用:http://search.artmuseums.go.jp
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麗子微笑(青果持テル) 1921年
東京国立博物館蔵
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
10日ほどで完成させたとされるこの作品は
国の重要文化財にも指定されました。
数ある「麗子像」の中でも特に知られる
作品です。
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二人麗子図(童女触髪図)
1922年
泉屋博古館
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
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こちらは麗子9歳のころの写真です。
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
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「野童女」
1922年
神奈川県立近代美術館蔵
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
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この作品は中国の画家、顔輝(がんき)が
描いたと言われる伝説上の2人の詩僧
「寒山拾得」を参考にしているそうです。

伝・顔輝「寒山拾得」のうち「寒山」(重要文化財・東京国立博物館蔵)
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1923年(大正12年)、関東大震災により
京都に移住した頃から、
東洋美術に特有の写実表現のなかに
「卑近の美」を発見して
日本画にも真剣に取り組みました。
岸田劉生随筆集
『東洋芸術の「卑近美」について』によると
「東洋芸術には、概して一種の卑しさ
下品に見える味があって、実はそこに
〝渋い美〟が多く見かけられる。
それは露骨な美
(端正、偉大、権威、伝統的写実)とは
正反対の〝卑近美〟だ。」
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日本の近代美術の歴史は、フランスの近代美術
を追求する歴史であったと言えます。
しかし劉生は、ただひとり、初期から
晩年に至るまで、ひたすら自己の絵画を
展開していったのです。

「麗子十六歳之像」1929年 ふくやま美術館蔵
劉生の描く「麗子像」はこの作品で
止まってしまいます。
しかし麗子自身もやはり
一人の表現者として生きたのです。
岸田麗子の作品って?
岸田麗子(1914年4月10日 – 1962年7月26日)
引用:https://search.yahoo.co.jp/image
劉生は麗子について25(大正14)年の自著
「図画教育論」(改造社)で、「面白い事に
麗子の絵は、私の美術鑑賞上の変遷と可なり
歩を同うしてゐる事である。(中略)麗子の
絵は著しくその感化をうけ、或る作品の如きは
中々立派な味を示している」と記しています。
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岸田麗子「1923年8月の思出」 1958(昭和33)年6月11日 個人蔵
引用:https://crea.bunshun.jp/articles
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東京ステーションギャラリーで
没後90年記念 岸田劉生展が
開催されています。
北は北海道から、南は九州まで、日本各地より
150点以上もの作品が集うそうです。
この大回顧展の機会をどうぞお見逃しなく!!
没後90年記念 岸田劉生展
東京ステーションギャラリー
開催期間:2019年8月31日(土)〜2019年10月20日(日)
会期
2019年8月31日(土)〜2019年10月20日(日)
住所
東京都千代田区丸の内1-9-1
10:00〜18:00(最終入場時間 17:30)
※金曜日は、20:00まで(最終入場時間 19:30)
休館日
月曜日
9月17日(火)、9月24日(火)
ただし、9月16日、9月23日、10月14日は開館
観覧料
一般 1,100円
高校・大学生 900円
中学生以下 無料
TEL
03-3212-2485
URL www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201908_kishida.html