鳥獣人物戯画の作者は鳥羽僧正(とばそうじょう)?覚猷(かくゆう)?【新美の巨人たち】

あーとん

あーとんだの。今日は「新・美の巨人たち」の『鳥獣人物戯画 甲巻』の回について紹介するの!

 

2019年4月19日(土)に放送される
「新美の巨人たち」(テレビ東京)では、
作者不詳の絵巻物
「鳥獣人物戯画 甲巻」の謎にせまるため、
俳優の井浦新さんが三井寺(みいでら)を訪れます。

 

まずはどんな内容なのか
公式サイトで確認してみましょう!

 

国宝『鳥獣人物戯画』は約900年前に描かれた全4巻の絵巻物。手塚治虫が“漫画のお手本”と評した今なおファンの多い作品です。作者不詳ですが今回スポットを当てる甲巻には作者と伝えられてきた人物がいます。“鳥羽僧正”…一体どんな人物なのか?謎を紐解くため俳優・井浦新さんが向かったのは滋賀県大津市にある鳥羽僧正縁の寺・三井寺。作者に思いを馳せた井浦さんは、さらに闇夜で、作品の新しい見方を発見するのですが…

<Art Traveler>井浦新

 

この予告から気になるキーワードを
抽出すると・・・

 

  • 作者不詳の絵巻物・国宝「鳥獣人物戯画」
  • 作者と伝えられている″鳥羽僧正(とばそうじょう)″とは?
  • 鳥羽僧正縁のお寺・三井寺と鳥獣人物戯画との関係は?

 

 

あーとん

今回紹介するのはこれ!鳥獣人物戯画についてだの
ぱっとみた感じは、うさぎとカエルのイラストだね?

びーさん

あーとん

そう。実はその印象が大切なんだの

 

鳥獣人物戯画 甲巻とは?

 

今回ご紹介するのは
平安時代作られた
縦30.4cm
全長1148.4cmにもなる絵巻物
「鳥獣人物戯画 甲巻」です。

〈鳥獣人物戯画〉

 

なんか動物が遊んでる感じの絵巻物

びーさん

あーとん

その通りなんだの。この四つの巻物からなる鳥獣人物戯画のうち甲巻に描かれてるのはうさぎとカエルによるコミュニケーションの様子なんだの
うさぎとカエルのコミュニケーション???

びーさん

 

この鳥獣人物戯画は
うさぎとカエル、そしてサルを中心に
動物たちを人に例えた
いわゆる擬人化を使って
相撲や水遊び、お祭りといった
様子を描いている絵巻物です。

 

※クリックすると大きな画像を見ることができます。

 

〈第16紙後半―第18紙 相撲〉


〈第4紙後半―第7紙 射的〉


〈第11紙―第16紙前半〉

 

うん。なんかとっても楽しそうな雰囲気だね。セリフが聞こえてきそう!

びーさん

あーとん

墨一色で描かれているけれども、どの動物たちも生き生きと描かれているんだの

鳥獣人物戯画 甲巻に描かれた
擬人化されているのに動物らしさを残した
この生き生きとしたユニークな表現方法
平安時代から鎌倉時代にかけて
嗚呼絵(おこえ)と呼ばれていました。

あーとん

ばかげたおどけた絵という意味で嗚呼絵(おこえ)なんだの
ばかげたおどけた絵?

びーさん

あーとん

社会や政治に対する反発が主だった意味になるんだけれども、この鳥獣戯画は単純に生き生きとした動物たちの様子がおちゃめに描かれていてるだけなんだの
ということは、おどけた絵

びーさん

あーとん

そうそう。動物たちのおどけた様子の描かれた絵巻物だの
一人一人っていえばいいのかな?表情も動きもみんな違って見ていて面白いよね

びーさん

 

<鳥獣人物戯画 水浴びする動物達の様子>

 

あーとん

だからこそ日本最古の漫画と呼ばれているんではないかなと思うんだの
確かに!なんかイラストって言うよりも絵本?漫画に似てる感じがする

びーさん

あーとん

あの漫画の神様と言われた漫画家・手塚治虫や、ジブリ作品で知られる高畑勲監督もこの鳥獣人物戯画を見て漫画やアニメーションに似ているとおっしゃっていたんだのここに文章
右から左に見ていくと話が進んでるように見えるから、それがなんか漫画っぽいよね!

びーさん

 

鳥羽正僧(とばそうじょう)と覚猷(かくゆう)って誰?

 

鳥獣人物戯画の
正確な作者は分かっていません。
これは四つの絵巻物
作風や描かれた年代が
明らかにバラバラのためです。

 

あーとん

甲乙の二巻が平安時代丙丁の二巻が鎌倉時代に作られたと言われているんだの

 

〈乙〉

 

〈丙〉

 

〈丁〉

 

ほんとだ、全然違うね!

びーさん

 

そんな鳥獣人物戯画の
作者の一人ではないかと言われているのが
鳥羽正僧 覚猷(とばそうじょう ゆうかくう)です。

 

鳥羽正僧覚猷さん?なんか長い名前だね

びーさん

あーとん

鳥羽正僧鳥羽覚猷が晩年身を寄せた鳥羽離宮からきているんだの
あ、じゃぁ鳥羽離宮にいる和尚さんの覚猷さんて事?

びーさん

あーとん

その通りだの

 

鳥羽正僧
名前:覚猷(かくゆう)
生まれ:1053年
死没:1140年9月15日(90歳)
宗派:天台宗

 

え、90歳まで生きたの!?長生きだったんだね

びーさん

あーとん

らしいの。平安時代平均寿命が30歳前後だと言われているのを考えるとあり得ないぐらい長生きをした人なんだの

 

鳥羽正僧覚猷平安時代の僧侶
鳥獣人物戯画のような
ユニークな絵を得意
していたと伝わっています。

 

あーとん

宇治拾遺(うじしゅうい)物語や古今著聞(ここんちょうもん)集といったおとぎ話やうわさ話を集めた古い本の中で、鳥羽正僧いたずら好きで無邪気でユニークな人だった書かれているんだの
いたずら好きって書かれるなんて、きっと親しみやい人だったんだね

びーさん

あーとん

嘘か本当か、遺言で「遺産の処分は腕力で決めるべし」と言い残したらしいの
これは、一休さんみたいなとんちなの?それとも本気なの??

びーさん

あーとん

天台宗の一番偉い人に任命されたのに、三日で辞めてしまった人だから案外本気だったかもしれないの
ええぇ!?

びーさん

 

三井寺(滋賀県大津市)と鳥獣人物戯画の関係は?

 

鳥羽僧正 覚猷仏教を学んだのが
滋賀県大津市にある
天台宗の中心地園城寺(おんじょうじ)
別名・三井寺(みいでら)です。

〈園城寺〉

 

覚猷さんが勤めたお寺と鳥獣人物戯画なにか関係があるの?

びーさん

あーとん

三井寺(みいでら)は覚猷が学んだ仏教・天台宗中心地で覚猷はここの一番偉い人になったにも関わらず3日で辞めてしまっているんだの
なんでまた3日で辞めてしまったんだろう?

びーさん

あーとん

一番最初に鳥獣人物戯画を紹介したときに「おどけた絵巻物」といったけれど、実はこんな見方もあるんだの

 

鳥獣人物戯画 甲巻の一部に
こんな場面があります。

 

〈僧侶のサルがいる場面〉

 

サルのお坊さん?

びーさん

あーとん

そう。今までの流れからすれば動物たちによる擬人化、つまりはごっこ遊びにもみえるんだの。でも仏教の教えの中に畜生道(ちくしょうどう)というのがあるんだの
畜生道?

びーさん

あーとん

人からみた動物達は自分達で念仏を唱える事ができないんだの。また人に飼育されたりするから弱い立場の生き物であるという考えなんだの
念仏唱えられないが重要なの?

びーさん

あーとん

仏教を始めとした宗教では必ずお祈りがあるんだの。これを言えない、祈れない事は神様の手を貸してもらえないという考え方があるんだの

 

〈サルが祈る場面〉

 

自分から祈ることのできない動物達に
お経を唱えているようにもみえる
このシーンは
鳥羽僧正 覚猷本人ではないかとも言われています。

 

あーとん

3日で役職を辞めてしまったりと自由な性格をしている覚猷だけれど、仏教を人々に教える立場の人としての責任感がなかったわけではないんだの
なるほどね。もしかすると偉い立場になると人々とふれあいにくくなるから3日で辞めちゃったのかもね!

びーさん

あーとん

そうかもしれないの。ちなみにこんな皮肉めいたシーンもあるんだの
皮肉??

びーさん

 

〈供物を受けとるサルの様子〉

 

さっきのおサルさんより顔が悪そう

びーさん

あーとん

鳥獣人物戯画が描かれた当時、貴族と僧侶の結びつきが強くなっていて社会的に問題にもなっていたんだの。それを皮肉っているとも言われているんだの
鳥獣人物戯画って、一見漫画みたいななんでもない絵巻物だけど、ちょっと見方をかえるとやっぱり嗚呼絵(おこえ)なんだね!

びーさん

 

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