ダリ新発見作品『アルティーヌ』って？『テトゥアンの大会戦』解説【新・美の巨人たち】

2019年6月15日（土）に放送される
「新美の巨人たち」（テレビ東京）では、
サルバドール・ダリ作『テトゥアンの大会戦』の
驚くべき仕掛けに
歌手シシド・カフカさんが迫ります。

まずはどんな内容なのか
公式サイトで確認してみましょう！

奇才サルバドール・ダリ、世界有数のコレクションが福島県の美術館にあります。今回の作品はそのひとつ。スペインとモロッコの戦争を描いた大作ですが、よく見ると複雑で奇妙な世界…空を飛ぶ馬、巨大な女神に向かう刃。戦場にはダリとその妻ガラの姿も。描かれたモノから明らかになるダリの深い愛と哀しみの物語に、シシド・カフカさんが迫ります。さらに、近年日本で発見されたダリ作品も紹介。

＜Art Traveler＞シシド・カフカ

引用:新美の巨人たち公式サイト

この予告から気になるキーワードを
抽出すると・・・

• 奇才サルバドール・ダリってどんな人？
• 『テトゥアンの大会戦』ってどんな作品？
• 福島県にある美術館て？
• 近年日本で発見された作品て何？

〈記憶の固執 又は 柔らかい時計〉

引用:https://www.musey.net

サルバドール・ダリってどんな人？

引用:https://ja.m.wikipedia.org/wiki

名前:サルバドール・ダリ
生年月日:1904年5月１1日
死没:1989年1月23日(84歳)
生活拠点:スペイン
国籍:スペイン
表現形式:絵画・写真・デッサン・彫刻・作家
ムーブメント:シュールレアリズム・キュビスム・ダダイスム

サルバドール・ダリは
シュールレアリズムを代表する画家です。

あーとんのお話にもあったように
シュールレアリズムとは
夢の世界のような非現実的な世界観を
持っています。

ダリの作品の多くが
ダリ自身の心のイメージであったり
インスピレーションを受けた
あらゆるモノのイメージを
膨らませた世界を描いています。

〈十字架の聖ヨハネのキリスト〉

引用:https://www.musey.net

〈ダンス ロックンロールの七つの芸術〉

引用:http://dali.jp/

〈大胆な試み〉

引用:http://dali.jp

〈ガラのニュートン〉

引用:https://www.nagasaki-museum.jp

〈チュッパチャプス〉

引用:https://ja.m.wikipedia.org/wiki

そんな不思議な人物・ダリですが
生涯愛したのは妻のガラただ一人。

ダリはガラのことを
「私はガラ無しではダリになれない」
「彼女は私の内密の真実、分身なのであり、わたしと同一人物である」
と表しています。

〈ガラとダリ〉

引用:https://news.biglobe.ne.jp

『テトゥアンに大会戦』ってどんな作品？

〈テトゥアン大会戦〉

引用:http://dali.jp

この『テトゥアンの大会戦』の
元になった題材は
1859年から60年にかけて起こった
実際の戦争
スペイン・モロッコ戦争です。

ダリが14才の頃に観た
同じ題材で描かれた作品に感動して以来
いつか同じ題材で絵を描きたいと
決めていたようです。

〈テトゥアンの大会戦 マリアノ・フォルトゥーニ作〉

引用:https://ja.m.wikipedia.org

びーさんの言うよう
一見するといかにもダリといった
表現が見当たらないようにも見える
『テトゥアンの大会戦』ですが

よくよくみていると
所々に数字が隠れているのが分かります。

〈中心部分アップ 5 8 7〉

引用:http://dali.jp

〈兵士の腕の辺り 3 2〉

引用:http://dali.jp

〈馬に乗る女性アップ 2 1〉

引用:http://dali.jp

〈馬に乗る男性アップ 3 5 2〉

引用:http://dali.jp

実際に起こった歴史画も
ダリの手にかかると
ちょっとしたユーモアの
隠された作品に
なってしまうのかもしれませんね。

ダリの作品が福島県にあるのはなぜ？

奇才ともいえる
ダリの人気はとても高く
今でも熱心な
収集家がたくさんいます。

〈ダリ劇場美術館〉

引用:https://www.spain.info

〈ダリ劇場美術館　展示作品〉

引用:https://www.myushop.net

〈ダリの墓　地上〉

引用:http://kajipon.com/haka

女の子の立っている場所。
うっかり素通りしてまいがちですが
この真下に位置する
地下にはきちんと墓標（ぼひょう）
があります。

〈ダリの墓　地下〉

引用:http://kajipon.com/haka

そしてそして
忘れてはならないのが
日本の福島県にある
諸橋近代美術館(もろはしきんだいびじゅつかん)です。

〈諸橋近代美術館〉

引用:https://ja.m.wikipedia.org/wiki

こちらの諸橋近代美術館は
実業家である諸橋廷蔵(ていぞう)さんが
建てた美術館です。

本格的な収集のきっかけは
1990年に日本で開催された
ダリ展での出品彫刻37点を
一括で買い取ったのが始まりです。

日本に世界有数の
ダリの美術館があるから
というわけではありませんが

近年日本で新しく発見された
ダリのドローイング作品
『アルティーヌ』もあることから
日本に全く縁がない
というわけではないのかもしれませんね。

〈詩集・アルティーヌとダリの挿し絵〉

引用:https://www.ader-paris.fr

作家にとってのモチーフは
イメージを具体的にするための
ヒントでもあります。

作品解説を読んだり
よく描かれている題材を知ると
その作家を知る
きっかけにもなりますよ。

では最後に、
諸橋近代美術館の情報を
お伝えしておきますね。

住所:福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093番23

開館時間:AM9:30～PM5:30
※11月はPM5時閉館です。
※天候の状況により変更になる場合があります。予めご了承下さい。

開館期間:2019年度：4月20日〜11月24日
※2018年10月22日〜2019年4月19日まで冬期休館。

入場料:　一般　950円
高校・大学生　500円
小中学生　無料