「印象派とは?」分かりやすく解説|日曜美術館・傑作(深川麻衣,大宮エリー)

 

あーとん

こんにちは!あーとんだの。

今日は「日曜美術館」の印象派の傑作紹介の回についてお話するの。

 

NHKの長寿番組「日曜美術館」が
2019年2月24日の放送では
印象派の傑作を紹介するようです。

まずは恒例の番組チェックから
いってみましょう!

 

絵画に革命を起こした印象派の画家たち。彼らの作品は日本でも数多く見られる。アートをこよなく愛する3人の有名人が、日本にある印象派の殿堂を巡り、その魅力を味わう。

ひろしま美術館を訪れたのは、高校時代にモネの絵を見て印象派のファンになった女優深川麻衣さん。モネが連作の手法で描いた「セーヌ河の朝」の1枚と出会う。山形美術館に向かったのは、自ら個展を開くほど絵に力を入れている演出家・作家の大宮エリーさん。シスレー、ルノワールの傑作と出会い、不思議な色彩表現に心奪われる。茨城の笠間日動美術館を訪ねた歌舞伎俳優尾上右近さんは、ある作品に歌舞伎との共通点を見いだす。

【出演】深川麻衣,大宮エリー,尾上右近,【語り】高橋美鈴

「日曜美術館」番組公式サイトより

 

要点をまとめるとこんな感じです。

  • 日本にある印象派の殿堂を紹介する
  • ひろしま美術館を女優・深川麻衣さんが訪れる
  • 山形美術館を演出家・作家の大宮エリーさんが訪れる
  • 茨城の笠間日動美術館を歌舞伎俳優・尾上右近さんが訪れる

いずれも地方の美術館ですが
常設展(いつでもみられる展示)の
紹介ということのようです。

東京の美術館はいつも人が多いですが
地方の美術館なら旅行のついでに訪れると
静かでじっくり作品がみられそうですね。

 

さて、
今回の放送の鍵となるのが
「印象派」です。

 

あーとん

印象派の作品を有名人が紹介する企画は面白そうだの。

びーさん

あーとん、番組のまえに聞きたいんだけど・・・そもそも「印象派」ってなに?どんな絵なの?

あーとん

いい質問だの。19世紀後半にフランスを中心に流行した絵のことを「印象派」と呼ぶんだの。といっても、時代だけでは分かりにくいと思うので、具体的にどんな絵か、ポイントをまとめてみたんだの。

 

 

印象派の特徴
  1. 実際に見たものの印象を大切に描こうとした。
  2. もののかたちだけでなく、光の変化や空気感を描こうとした
  3. きれいな風景や家の中にあるもの、普通の暮らしをしている人を描いた

 

びーさん

えっ? それって今でもある普通の絵でしょ?

 

あーとん

今でこそ普通と感じるかもしれないが、実はこの時代では、ものすごく新しい表現だったんだの。

ドラマチックに描いたり写真みたいに忠実に描くのではなく、印象派はとにかく感じたことを表現しようと挑戦したんだの。

それでは、印象派が
どんな時代に生まれたのか
知っていきましょう。

 

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印象派が生まれた時代

 

この時代のフランスでは、
国が仕切る公募展(サロン)に展示されて、
初めて画家と認められることになっていました。

選ばれた作品だけが飾られる展覧会に
選ばれなければ、「画家」とすら
見てもらえなかったのです。

 

そんなサロンを牛耳る
審査員が認めるのは、歴史画や宗教画

 

描かれる男女のポーズや
絵の構図まで決まっていて、

今の時代のように自由に描くことは
認めてもらえなかったのです。

 

また、
絵は暗い室内で描かれたため、
暗い重い印象のものばかりでした。

 

びーさん

確かに、教科書や資料集に載っている古い時代の絵は、暗い感じの色やキリスト教の絵が多かったかも。

あーとん

画家として認められるために、みんな「展覧会が良しとする絵」を描いていたんだの。

 

印象派の特徴

そんな決められた描き方に
反発した画家たちが、共同で
誰でも絵を飾ることができる
グループ展を開きます。

 

これが印象派のはじまりです。

 

「どんな絵でもいい」という
自由を得た画家たちは
室内を飛び出して外で絵を描き始めます。

 

あーとん

チューブに入った絵の具が開発されたことも、屋外で絵を描くことを促進させたんだの。

びーさん

へ〜!最初の絵の具はチューブに入ってなかったんだね。

 

外で絵を描き始めた画家たちは
自分たちが素直にきれいだと思ったもの
見て感じたことを描いています。

鮮やかな色使いや
自由なタッチ(筆の使い方)で、
光や空気感までも、できるだけ
キャンバスに反映しようとした明るい絵でした。

 

当然、今までの
重厚な絵を見ていた人たちからは、
猛烈なバッシングがありました。

 

びーさん

批判もあって、新しい時代って感じだね!でも日本にはどうして印象派の絵がいくつもあるの?

あーとん

そのころの日本は明治時代。日本以外の国がどんな風景でどんな人がいるのか、ほとんどの人がわからなかったんだの。

びーさん

ぼくたちがWEBで外国の風景を調べたりするのと同じように、みんな、絵を通じて外国の様子を見たかったのかな?

あーとん

そうかもしれないの。とにかく明治後期から大正時代にかけて少しずつ、日本に印象派の絵が入ってくるようになったんだの。

 

日本で人気の印象派

 

日本に印象派の絵画が
入ってくるようになると、

多くの富豪がこぞって印象派の絵を買って
日本の人々に紹介する場所をつくりました。

それが今では
各地の有名美術館になり、
現在もすてきな絵画と出会える
場所となっています。

びーさん

昔のお金持ちの人たちが「みんなに見せよう」としてくれたから、今の美術館があるんだね!ありがたいね〜

あーとん

当時の富豪の思いは、美術館にいくと見られることもあるから、面白いんだの。すてきなものをみんなにも見せるというのはお金持ちの余裕から生まれたことなのかもしれないの。

 

それでは、
印象派について学んだところで
もう一度番組の情報をチェックしてみましょう。

 

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深川麻衣が出会ったモネの連作「セーヌ河の朝」

明け方のジヴェルニー近郊のセーヌ河支流
81×92㎝

(「セーヌ川の朝」)

 

この作品を見に行くのは
高校時代にモネの絵を見て
ファンになったという深川麻衣さん。

ご自身も中学時代、
美術部で絵が大好きだったそうです。

 

 

びーさん

うわ~~きれいな空気を感じるね。水面の向こう側がきれい!

 

あーとん

この絵の描き方には、秘密があるんだの。

 

1 戸外で太陽の光を感じながら描いた
2 色の数を限定して、描いた(筆触分割)
3 同じ場所で時間を変えて描いた

 

先ほどお話ししたように、
屋外で絵をかくのは
この時代ではびっくりされることでした。

パリから約80㎞離れた
自然が残る村:ジヴェルニーに
お気に入りの場所がたくさんあった
画家のモネは、同じ場所で
時間を変えて同じ対象をたくさん描きました。

 

びーさん

時間を変えて撮った写真みたいな感じか!同じところを何度も描くってすごいね!

 

「セーヌ川の朝」シリーズは全世界に18点。

そのうちの1枚が、
深川麻衣さんが今回訪れた
「ひろしま美術館」にあるのです。

また、すがすがしい空気を感じるのは、
色を混ぜることなく、線や面、輪郭を
描いているからからです。

 

濁った印象にならないように
選んだ単色を、少しずつ
“筆をおくようにして”描いています。

少しぼやけてみえるのは
その描き方にもよるんですね。

 

大宮エリーは山形美術館へ

 

作家活動だけでなく、
ライブペインティング(観客がいる前で絵を描く)
が印象に残る個展を開いている
大宮エリーさんは、

山形美術館で
シスレー、ルノワールの傑作と出会います。

 

「サンジェルマンの森の中で」を見て、
光やにおい、そこを通る風など
肉眼で見えにくいものの表現力に驚かされます。

 

花や木など自然のあるままの姿を
すべて表現しようとする大宮さんの画風は、
印象派に近いのかもしれません。

 

“とある未亡人のチェスト 『チェストとトランクと帽子入れ』”
169.3 x 117.4 cm 2018 acrylic on canvas ©Ellie Omiya, courtesy of Tomio Koyama Gallery

 

2019年1月、東京で行われた個展
「Beatutiful Day~美しき日々」では、
「楽園」を中心に書き下ろし作を紹介。

細胞のすみずみまで透き通るような、
美しい時間と場所を表現したいという
思いの込められた個展でした。

 

 

歌舞伎と印象派の共通点とは?

 

絵を見ること、描くことが趣味、という
2代目尾上右近さん。

ご自身もスーパー歌舞伎や
清元との両立など、
新しい歌舞伎スターとして活躍中です。

笠間日動美術館では、
モネ、ドガ、ルノワールなどの作品と出会い、
新しいことにチャレンジした画家たちの想いと、
歴代の歌舞伎役者たちの想いをかさねます。

 

あーとん

もともと、歌舞伎も「かぶく」といって、時代を感じる、新しいことにチャレンジする芝居だからの。

 

びーさん

確かに、昔の話ばっかりじゃなくって、最近はアニメの歌舞伎なんかも、やっているもんね

 

それぞれどんな出会いになったのか
放送をぜひチェックしてみてください。

 

最後に、
番組で紹介される
日本の印象派の美術館を
リストにまとめておきます。

 

日本で印象派の傑作に出会える美術館 トップ5

 

・ひろしま美術館(広島)

昭和53年に、創業100年を迎えた広島銀行が創立。印象派を中心としたフランス絵画約90点所蔵。

住所:広島市中区基町3−2
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:特別展開催時を除く月曜日(祝日の場合は翌平日)、
および年末年始(12/29~1/2)
問い合わせ:082−223−2530

 

・山形美術館(山形)

山形銀行が地域と一緒に設立。

住所:山形県山形市大手町1−63
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日
および年末年始(12/28日〜1/3)
問い合わせ:023−622−3090

 

・笠間日動美術館(茨木)

戦前からの老舗画廊が作った美術館。フランス館、日本館、企画館とわかれていて、フランス館ではドガ、ルノワール、モネの印象派だけでなく、ゴッホ、セザンヌなどのポスト印象派の作品にも出会えます。

住所:茨城県笠間市笠間978-4
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
および年末年始
問い合わせ:0296(72)2160

 

 

・国立西洋美術館(東京)

印象派を中心とした松方コレクションを中心に昭和34年設立。クールベ、モネ、ルノワールなど名作揃い。

住所:東京都台東区上野公園7番7号
開館時間:9:30~17:30(入館は16:30まで)
金・土曜日 常設展・企画展とも20:00まで(入館は19:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
および年末年始(12/28-1/1)
問い合わせ:(03)5777-8600

 

・大原美術館(岡山)

紡績業・大原孫三郎が、洋画家・児島虎次郎に託して収集した作品が所蔵されている。当時ヨーロッパで流行中だった印象派が、児島の選美眼で日本に持ち込まれた。

住所:岡山県倉敷市中央1-1-15
開館時間:9:00から17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)、夏季≪7月下旬~8月≫、10月は無休
および年末年始(12/28~31日)※1/1は本館のみ開館
問い合わせ:086-422-0005

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