長沢芦雪作『虎図』を解説!応挙との関係や裏側って?【美の巨人たち】

あーとん

あーとんだの。今日は「新・美の巨人たち」の長沢芦雪『虎図』×井浦新、楽園の地・紀州串本に“虎”を見た!について紹介するの!

 

2019年6月8日(土)に放送される
「新美の巨人たち」(テレビ東京)では、
長沢芦雪(ながさわ ろせつ)作『虎図』
驚くべき仕掛け
俳優・井浦新さんが迫ります。

 

まずはどんな内容なのか
公式サイトで確認してみましょう!

今にも襖から飛び出してきそうな躍動感あふれる『虎図』…襖6枚に描かれた迫力あるこの絵の作者は江戸中期、京の画壇に現れた謎多き天才絵師・長沢芦雪。師匠・円山応挙の代理として絵を描くために訪れた和歌山県串本で、才能は一気に開花。その秘密を探るアートトラベラーは俳優・井浦新さん。襖の裏側に施された驚きの仕掛けに感動。さらに『虎図』を実物大で再現してわかった恐るべき芦雪の筆遣いと狙いとは?

<Art Traveler>井浦新

 

この予告から気になるキーワードを
抽出すると・・・

  • 謎多き天才絵師・長沢芦雪(ながさわ ろせつ)ってどんな人?
  • 襖絵『虎図』ってどんな作品?
  • 虎を見たことはあったの?
  • 芦雪が仕掛けた驚きの仕掛けってなに?

 

あーとん

というわけで今回は長沢芦雪の描いた『虎図』について紹介するんだの!

 

なんだかかわいい感じるがするのは威嚇してる姿猫っぽいからかな?虎っていうより大きい猫みたい

びーさん

あーとん

なかなか鋭い指摘だの
襖(ふすま)に描かれた絵だし、墨を使ってるってことは江戸時代とかその辺の画家さんだよね?実際に虎を見たことってあったのかな

びーさん

あーとん

びーさんの質問に答えるために、長沢芦雪がどんな人だったか、まずはそこから紹介していくんだの

 

 

 

長沢芦雪ってどんな人?

 

名前:長沢芦雪(ながさ・わろせつ)
(※長澤蘆雪とも表記されます)

生年月日:1754年
死没:1799年7月10日(49歳)
活動拠点:京都
活動時代:江戸時代
表現実績:絵師

 

芦雪は京都・篠山の
貧しい下級武士の生まれで
時代は定かではありませんが
円山応挙(まるやま おうきょ)を師とし
絵を学んでいたそうです。

〈円山応挙〉

 

あーとん

応挙弟子入りしている間、なんと芦雪は3度も破門されているらしいんだの
えっ、破門!? 3回も!?

びーさん

あーとん

師匠である応挙の描いた手本の絵を自分が描いたかのように持っていき…
バレるよね、怒られるよね?

びーさん

あーとん

ところが応挙は気づかずにそれを手直しして
ええ!?

びーさん

あーとん

応挙が手直しした絵を今度は芦雪が改めて清書し直して提出したら誉められたなんてエピソードがわりと有名になるぐらいの破天荒ぶりなんだの

 

近年の研究では
破門された事実はない
とされていますが
何かと武家の出身であることを
自慢していたり
(師匠の応挙は農民の出)

上記のエピソードのように
度々師匠をからかうような
行動をとっていたからか
何かと悪評が高かったようです。

 

お調子者なのかな、この人

びーさん

あーとん

絵が上手いうえに、師匠である応挙には可愛がられていたようだから、うらやましいと思う人も多かったと思うんだの

 

〈孔雀牡丹図〉

 

〈白象黒牛図屏風〉

 

 

〈楊柳観音図〉

 

〈鯉図〉

 

あーとん

そうそう、芦雪といえばこんな可愛らしい犬を描くイメージを持っているひともいるかもしれないんだの

 

〈降雪狗児図〉

 

画風が全然違うね!

びーさん

あーとん

様々な技法を使って様々な表現を試みた人でもあるんだの

 

そんな芦雪だからこそ
彼が亡くなった時には
様々な憶測がささやかれました。

 

どういうこと?

びーさん

あーとん

芦雪は大阪で突然亡くなってしまったんだの。その死に対して毒殺されたとか自殺したんだとか今までのエピソードやらが重なって色んなことが言われていたらしいんだの
実際のところは?

びーさん

あーとん

正確な資料が残っていないので分からないとしか言い様はないけれど、これだけ色々な話が出るぐらい有名だったのは間違いないんだの

 

芦雪のエピソード
困った人だなととるか
面白い人だなととるか
それによって芦雪という
人物像が変わってしまいそうですね。

 

 

虎図ってどんな作品?

 

〈虎図〉

 

冒頭でびーさんが
指摘しているように
どことなく猫のような
雰囲気をもつ『虎図』
実はこの襖(ふすま)絵には…

 

えっ、何々!?

びーさん

 

〈竜図〉

 

あーとん

『虎図』の反対側に設置された『竜図』という作品もあるんだの
虎と竜がにらみ合いしてるんだね!

びーさん

 

『虎図』和歌山県・串本町
無量寺(むりょうじ)
一室に描かれた襖絵(ふすまえ)です。

 

〈無量寺〉

 

描かれた虎は襖4枚のうち
3枚を使い大胆に描かれた作品です。

〈虎図 顔面のアップ〉

〈虎図 全体〉

 

長いしっぽに刺々と逆立ったヒゲに
なんとなく愛嬌のある表情は
どことなく猫を思わせます。

 

やっぱりなんとなく可愛く見えてくる

びーさん

あーとん

実際見ると虎は人間よりも大きく描かれているからきっと迫力たっぷりなんだの

〈虎図〉

 

江戸時代当時、
実際に虎を見ることは当然ながら難しく

芦雪の描いたこの虎も
言い伝えや中国から伝わった
絵画を元に描かれたそうです。

 

今だったら動物園も図鑑もテレビもあるけど、日本に元々いない生き物だからそれはそうだよね

びーさん

あーとん

ちなみに日本人が実際の虎を初めて見たのは豊臣秀吉の朝鮮出兵の時なんだの

 

向かいに描かれた
堂々とした『竜図』とは
対照的な表情にも見えますね。

 

こうやって対になる絵があるってなるとまた見方が変わるよね

びーさん

あーとん

というわけでびーさん
? どうしたの?

びーさん

あーとん

実はこの『虎図』にはもう一つの仕掛けがあるんだの
えっ!?他にもあるの?

びーさん

 

『虎図』の更なる仕掛けとは?

 

あーとん

ではびーさんに質問するんだの
な、なにかな???

びーさん

あーとん

『虎図』は襖絵だけれど、襖を開けると何があると思うんだの?
えっと、お部屋とか廊下とか?

びーさん

あーとん

そう。襖は部屋と部屋を仕切ったり、空間を仕切ったりするものだの。と言うことは
ということは??

びーさん

あーとん

裏側にも襖があるということだの
???

びーさん

 

無量寺にある
『虎図』の襖を開けると
別の部屋に繋がっています。
そこの襖、
『虎図』の裏側には…

 

なんで今回はこんなに焦らすのかな!?

びーさん

 

〈薔薇に猫図〉

 

あれ、今度は本物の猫?

びーさん

あーとん

しかも…

 

〈薔薇に猫図 アップ〉

 

猫が魚を狙ってる?

びーさん

あーとん

『虎図』と『竜図』の構図に似ているように見えるんだの
あ、そうか『虎図』は正面からだもんね

びーさん

 

猫が狙う魚に
どこか余裕がありそうなのは
『竜図』の竜が天空にいるのと同じく
魚のフィールドともいえる水の中
だからなのかもしれませんね。

 

あーとん

一般的に猫は水が苦手とも言われていることを考えると『虎図』と状況がよく似ているんだの
ねえ、あーとん。もしかすると魚から見た猫ってこんな風に写ってたりするのかな?

びーさん

あーとん

なるほど、確かにそうかもだの

 

絵を見る私達より
はるかに大きく描かれた『虎図』
もしかすると裏面に描かれた
魚は『虎図』をみる
私達なのかもしれませんね

 

 

『虎図』ってどこで観れるの?

 

無量寺の境内の一角には
串本応挙芦雪館(くしもとおうきょろせつかん)という
博物館があり
無量寺に収蔵されている作品を
みることができます。

 

〈串本応挙芦雪館〉

 

あーとん

その中にある『応挙芦雪収蔵庫』というところで希望すれば本物の『虎図』を観ることもできるんだの
お寺にあるのは違うの?

びーさん

あーとん

お寺にある襖絵は、お寺に来てくれた人が気軽に楽しめるように作られたレプリカなんだの

 

〈収蔵庫〉

 

なお雨の日は作品保護の関係上
『応挙芦雪収蔵庫』を
見学することはできませんので
天気予報をしっかりと
確認してから無量寺へお参りしてくださいね。

 

〈串本応挙芦雪館〉
住所: 和歌山県東牟婁郡串本町串本833
電話番号: 0735-62-6670
開館日:年中無休
開館時館:9:30~16:30
拝観料:
本館及び方丈障壁画(デジタル再製画)→700円
本館、方丈障壁画(デジタル再製画)及び収蔵庫(重要文化財)→1,300円

※中学生以下は半額です。
※展示替え、その他の都合により臨時休館することがございます。
※雨天は収蔵庫の拝観はできません。
※20名以上の団体は2割引きいたします。(団体での参観の際は、事前にご連絡ください。)

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