クリムト作『ユディトⅠ』を解説!描かれている男性は誰?【新美の巨人たち】

あーとん

あーとんだの。今日は「新・美の巨人たち」の貫地谷しほり×『ユディトⅠ』クリムトが世紀末に描いた女性像について紹介するの!

 

2019年6月1日(土)に放送される
「新美の巨人たち」(テレビ東京)では、
クリムト作『ユディトⅠ』
描写に隠された謎
女優・貫地谷しほりさんが迫ります。

 

まずはどんな内容なのか
公式サイトで確認してみましょう!

ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト作『ユディトⅠ』は、旧約聖書外典「ユディト記」に登場する女性ユディトを描いた作品。彼女が暮らすユダヤの町に敵軍が攻め入った時の一場面です。衣服がはだけ、肌を露わにしたユディトの頬は赤く染まり、手には敵将の生首…。でも、なぜ官能の表情?実在のモデルがいる?さらに、よく見ると、腕と手の色が違う…?ユディトの描写に隠された謎に女優・貫地谷しほりさんが迫ります。

<Art Traveler>貫地谷しほり

 

この予告から気になるキーワードを
抽出すると・・・

  • 旧約聖書外典「ユディト記」って?
  • 敵将の首って誰?
  • なぜこの表情なの?

 

 

あれ?クリムトって、この前のウィーンモダン展の紹介でお話した人だよね?

びーさん

あーとん

そうの通りなんだの。今回はクリムトの「ユディトⅠ」という作品にスポットをあてて紹介しようと思うんだの

 

ダスタフ・クリムトってどんな人?

 

クリムトの詳しいプロフィール
ウィーンモダン展の関連記事
少しご紹介しましたが
今回はそこに載せていない
ちょっとしたエピソード
紹介したいと思います。

 

ウィーンモダン展の混雑や概要は?クリムトやシーレの象徴主義【新国立美術館】

 

あーとん

前回省いてしまったエピソードとしては
しては!?

びーさん

あーとん

クリムトはいつもスモックを愛用していたとか
スモックって、あの幼稚園とかで着るスモック?

びーさん

ウィーンモダン展にて販売中のクリムトのスモック再現

 

あーとん

日本の琳派エジプト文明古代ギリシャ影響を受けた作品も多いとか

〈クリムト 接吻〉

〈尾形光琳 白梅図屏風〉

 

言われてみたら確かに!

びーさん

あーとん

これは余談ではあるけど、猫好きなクリムトを題材に、イタリアのイラストレーターが猫からみたらクリムト像を描いた『クリムトと猫』という絵本があったりするんだの

〈クリムトと猫 写真〉

〈クリムトと猫 絵本〉

あーとん

クリムトは生涯独身だったけど多くの女性とお付き合いがあって、子供もいたんだの
反応に困るエピソードきた!

びーさん

あーとん

と言うわけでざくっとかいつまんだエピソード集だの
強引にまとめてきた!でも、前教えてもらったエピソードで色んな若い芸術家たちを援助していたって言ってたぐらいだから、いろんな人といろんな関わりをしてきた人なんだろうなって思うよ

びーさん

あーとん

びーさんが綺麗にまとめてくれたところで、さっそく本題の作品紹介にいくんだの

 

 

「ユディトⅠ」ってどんな作品?

 

〈ユディトⅠ〉

 

この絵のタイトルのユディトって描かれている女の人のこと

びーさん

あーとん

そう。この「ユディトⅠ」という作品は旧約聖書の外典に書かれたユディトという女性が主役のお話を題材にしているんだの
旧約聖書の外典?

びーさん

あーとん

ものすごーくざっくり言うならキリスト教の教えと民族の長い歴史がみっちり詰まった本が聖書で、外典はその続編的なイメージでいてほしいんだの
なるほど!聖書の続編?番外編?のうちの一つの物語がユディトが主役なんだね!

びーさん

 

ちなみにこの『ユディトⅠ』には
クリムトの友人
または恋人であったとされる
モデルが存在します。

 

<アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ>

 

顔つきは変更されていますが
こちらの作品のほかにも
ウィーンモダン展にて展示中の
『パラス・アテナ』も
彼女がモデルだとされています。

〈パラス・アテナ〉

 

 

あーとん

実際の人物と物語の人物を重ね合わせて描かれたのが『ユディトⅠ』ということになるんだの

 

 

〈ユディトⅠ〉ってどんな作品?~旧約聖書外典「ユディト記」って?~

あーとん

先に答えを言ってしまうと、ユディトは町を救った英雄なんだの

ユディト記のお話を
簡単にまとめてしまうと

侵略してきた外国の将軍を
ユディトが
知恵と勇気と信仰心をもって退ける

というお話です。

 

あーとん

敵に囲まれて食糧やお水を断たれてしまい、降伏するしかないとなったときに立ち上がったのがユディトなんだの
すごく勇気のある人なんだね!

びーさん

あーとん

ユディトは美しく着飾り侍女を共に敵陣へ向かうんだの。そこで、総司令官であるフォロフェルネスに面会し、「私が司令官さまに協力します」と言ったんだの
色仕掛け?

びーさん

あーとん

その要素もあるけれど、どちらかというと言葉たくみに信用を得た感じかの。

 

ユディトは、
住んでいる町の人々が
宗教で禁止されている事を
しようとしている。
そんな町が嫌になったと嘘をつき
敵将・フォロフェルネスに近づきます。

 

あーとん

嘘をついて自分の町が嫌になったといい、だから協力しますねと、敵の司令官の信用を得たんだの
綺麗な女の人にそんな風に言われちゃったから納得しちゃったんだね

びーさん

あーとん

そういうことだの

 

フォロフェルネスの
信用を勝ち取ったユディトは
お酒を飲んで油断しきっていた彼を殺害
その切断した首を袋にいれて
侍女と共に何食わぬ顔で
陣地を出ていったと書かれています。

 

首…

びーさん

あーとん

そう、首なんだの。ユディトⅠにもしっかり描かれてるんだの

〈ユディトⅠ アップ〉

 

……綺麗な女の人の絵だなって思って気づかなかった

びーさん

あーとん

クリムトはどちらかというとユディトの物語と言うよりはユディト自身を描いたのかもしれないの

 

〈ユディトⅠ〉ってどんな作品?~他の作家との違いとは?~

 

あーとん

ユディトのお話がどんなものか分かった所でこれを観て欲しいんだの

〈ボッティチェリ作 ユディト〉

〈カラヴァッジオ作 ユディト〉

 

ボッティチェリもカラヴァッジオも
どちらもユディトを題材とした作品です。

 

なんか全然違う

びーさん

あーとん

どう違うように見えるんだの?
ボッティチェリのは女の人のが居るのかも分かんないし、カラヴァッジオのユディトはすごく生々しい

びーさん

 

こちらの2つの作品
書かれた物語のワンシーンを
抜き出した挿し絵のような作品。
それに対してクリムトは

〈クリムト ユディトⅠ〉

敵将・フォロフェルネスの首を
今まさに討ち取った瞬間
なんとも言えない表情を抜き出した
ように見えます。

なんか嬉しそうで、逆に怖いかも

びーさん

あーとん

ユディトというタイトルひっそりと描かれた男性の首からこの絵の題材がユディト記とは分かるけれど、ぱっと見た感じは女性の絵といった雰囲気なんだの
どんな題材なのか知らなかったら怖いって感想も出なかったと思う

びーさん

 

以前、別の記事でお話ししました
世紀末芸術に含まれる
より人の心の内面に迫った表現
昔から題材にされている作品を
新しい視点で描いた作品
それがクリムトの〈ユディトⅠ〉なのです。

 

美術作品って、描かれたいきさつを知ると見え方が変わって面白いよね

びーさん

あーとん

そういってもらえると紹介したかいがあるんだの

 

『ユディトⅠ』ってどこで観られるの?

 

もしかしてこの「ユディトⅠ」もウィーンモダン展で観れるのかな?

びーさん

あーとん

そう実は今、上野・東京都美術館で行われているのが美術展「クリムト展」なんだの

〈クリムト展〉

えっ、上野!?クリムト展!?別なの!?

びーさん

あーとん

今ならクリムトの生きた時代をウィーンモダン展で実感した後に、クリムト展でクリムトの作品をじっくり観るなんて美術館のはしごをたのしめちゃうんだの
すごいタイミングだね

びーさん

あーとん

同時期に同時代の作家を別の視点やテーマから観ることもできるからぜひぜひ美術館へ行ってみて欲しいんだの

 

〈東京都美術館〉

会期:4月23日~7月10日
会場:東京・上野
東京都美術館
開館時間:AM9:30~PM5:30
金曜日はPM8時まで(入館は閉館時間の30分前まで)
休室日:6月3日() 17日() 7月1日()
料金:一般 1600円(当日券)
大学生 1300円(当日券)
高校生 800円(当日券)
65歳以上 1000円(当日券)

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