あーとん
2019年5月4日(土)に放送される
「新美の巨人たち」(テレビ東京)では、
琳派の天才絵師・尾形光琳作
「燕子花図屏風(かきつばたずびょうぶ)」を観に、
歌手のシシド・カフカさんが根津美術館を訪れます。
まずはどんな内容なのか
公式サイトで確認してみましょう!
琳派の天才絵師・尾形光琳作『燕子花図屏風』。年に1度だけ公開される日本美術界の至宝です。主題と言われているのは『伊勢物語』第9段「東下り」。六曲一双の大画面に描かれたのは咲き誇る燕子花だけ…その斬新な構図は日本美術に新たな風を吹かせました。しかも使われているのはたった2色。そこには光琳ならではの仕掛けが!それは一体?
<Art Traveler>シシド・カフカ
この予告から気になるキーワードを
抽出すると・・・
- 琳派の天才絵師・尾形光琳ってどんな人?
- 年に1度だけ公開される『燕子花図屏風』ってどんな作品?
- 『伊勢物語』第9段「東下り」との関係は?
- 光琳ならではの仕掛けってなに?
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もくじ
年に一度だけ公開される「燕子花図(かきつばたず)」ってどんな作品?
〈燕子花図(かきつばたず) 右隻〉
〈燕子花図屏風 左隻〉
尾形光琳の代表作
「国宝・燕子花図(かきつばたず)屏風」は
六曲一双の屏風です。
東京・表参道にある根津美術館にて
毎年4月~5月の
美術館の庭園にある
カキツバタが見頃の
この時期
に展示されています。
〈根津美術館 庭園:カキツバタ〉
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〈根津美術館〉
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〈根津美術館 お庭〉
燕子花図屏風ってどんな作品? ~光琳ならではの仕掛編~
燕子花図屏風の特徴の一つ
としてあげられるのは
金屏風にあしらわれた
燕子花のデザイン性です。
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〈燕子花の一部〉
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左隻が近くから見た近景で
一部分の燕子花は同じデザインが
繰り返し使われています。
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同じものを繰り返すとなると
一見単調になりがちなはずですが
尾形光琳の燕子花図にはそれらがありません。
金色の背景を水面に例えて
右から左へ視線を移していくと
遠目の景色から近くの景色へと変わっていくのです。
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箔の金色の水面に咲く燕子花は
繊細なグラデーションで配色された
花の群青(ぐんじょう)
そして葉の緑の二色だけを
使うことで、より効果的に
花の美しさを強調しているのです。
〈燕子花図 アップ〉
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「伊勢物語」 第九段 東下りとの関係は?
番組予告でも紹介されていた
「伊勢物語」と燕子花図の関係性。
これは燕子花図屏風が
「伊勢物語 第九段 東下り」
の一場面を主題にした作だからです。
〈伊勢物語絵巻き〉
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伊勢物語が書かれた当時
政治の中心地であった
京都は上方
なので、
上から東へ下る
つまりは東下りということになります。
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〈伊勢物語 東下り 一部〉
このシーンを解説すると
旅の道中、
川が8股に分かれて流れる
八橋(やつはし)という
燕子花が咲いている場所
に立ち寄ります。
主人公とその一行は
そこでお弁当を食べつつ
「かきつばた」を題材に
歌を詠むことになった、
というシーンになります。
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〈八橋図〉
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琳派の天才絵師・尾形光琳ってどんな人?
尾形光琳のプロフィール
名前:尾形光琳
生年月日:1658年
死没:1716年7月200日
活動拠点:京都・江戸
活動時代:江戸中期
表現実績:日本画・工芸家
ムーブメント:琳派(りんぱ)
尾形光琳は
京都の高級呉服屋の次男
として生まれます。
裕福な環境のなかで育った光琳が
本格的に画家として
活動を始めたのは
父親から相続した遺産を
すべて使いきってからだと言われています。
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〈紅白梅図屏風〉
〈白綾地秋草模様小袖(しろあやじあきくさもようこそで)〉
〈八橋蒔絵螺鈿硯箱(やつはしまきえらでんすずりばこ)〉
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〈八橋蒔絵のアップ 一部分〉
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おまけ ~琳派とは?~
尾形光琳は
裕福な呉服屋に生まれたことから
デザイン性はもちろん
幼少時代から日本の伝統芸能である
能や茶道、書道に触れる機会も多く
一時は日本画の一大流派でもある狩野派に
絵を習った事もあるようです。
しかしながら
光琳がもっとも影響を受けたのが
琳派の祖とも言われる
俵屋宗達(たわらやそうたつ)でした。
〈絵・俵屋宗達 書・本阿弥光悦(ほんあみこうえつ) 鶴図下絵和歌巻(つるずしたえわかかん) 一部〉
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〈本阿弥光悦 船橋蒔絵硯箱〉
〈本阿弥光悦 本法寺 巴の庭〉
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〈俵屋宗達 雲龍図屏風 左隻〉
〈俵屋宗達 扇面散貼付屏風〉
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〈風神雷神図〉
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ちなみに宗達や光琳が生きていた時代
琳派という言葉は存在しませんでした。
俵屋宗達や尾形光琳を代表とした作家達が
琳派と呼ばれるようになったのは
1972年に東京国立博物館で
行われた展覧会「琳派」からです。
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〈加山又造 千羽鶴 左隻〉
〈田中一光 JAPAN〉
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はじめましてこんにちは。
つちやと申します。
HNは、ゆずこまろん(まろんかんきゃっと)と申します。
素敵な記事のご紹介ありがとうございます。
遅ればせながら2021/6/15付で
こちらの記事のリンクをわたくしのSNSに貼らせて頂きました。
リツイートもさせて頂きました。
事後報告で申し訳ございません。
お差支えあれば速やかに削除いたします。
お手数ですがお知らせ頂けますか。
もしご快諾いただけるようでしたら、
このままリンクを表示させてくださいませ。
現在和歌の勉強の初学者、大人です。杜若(燕子花)のことに触れた和歌に出会い、調べている途中で、あーとんさまの記事に出会いました。様々な角度から解りやすくご解説されていて、とても楽しかったし勉強になりました。ありがとうございます。
今後共よろしくお願いいたします。