あーとん
まずはどんな美術展なのか
公式サイトで見てみよう!
20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887-1965)が設計した国立西洋美術館本館は、2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。開館60周年を記念して開催される本展は、若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返ります。
建物も美術なの?
びーさん
あーとん
普段、何気なく見ている建物にも
美術同様、いろいろな表現や考えがあるんだの
今回のル・コルビジュエ展は、
本人が設計した国立西洋美術館で
彼の活動を振り返ることができるのが見どころです。
びーさん
あーとん
[adlink]
ル・コルビジュエってどんな人?
20世紀を代表する建築家。
アメリカのフランク・ロイド・ライト、
ドイツ出身のミース・ファン・デル・ローエと並び
「近代建築の三大巨匠」の
ひとりに数えられます。
スイスで生まれ、のちに
フランス国籍を取得しました。
びーさん
あーとん
シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ《多数のオブジェのある静物》1923年
油彩、カンヴァス 114×146cm
びーさん
あーとん
シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ
という名前は、フランス国籍を
取得する前の、スイス国籍のときの
ル・コルビュジエの名前なのです。
びーさん
ピカソなどのキュビズムの
作品がこちら。
パブロ・ピカソ『葡萄の帽子の女』1913年
油彩/カンヴァスサイズ55.0 x 46.1 cm
キュビズムが
Cube+ism=Cubism
=立体を多面からとらえる
という、
いろいろな角度から見た物の形を
一つの画面に収めた表現であるのに対し、
ピュリスムは
垂直、水平など整然と並んだ構成です。
コルビュジェが画家として描いた
《多数のオブジェのある静物》は、
『ル・コルビジュエ展
〜絵画から建築へピュリスムの時代』
でも展示してされています。
近代生活を支える科学が
法則に基づくのと同様に、
芸術にも普遍的な規則がなくては
ならないということ、を
コルビュジエは主張したのでした。
あーとん
びーさん
あーとん
今となっては当たり前かもしれないが、昔の建物は見た目重視であまり住み心地が良くなかったんだの。
びーさん
[adlink]
20世紀の新しい建築って?
あーとん
サヴォワ邸 (1928-31年)
びーさん
あーとん
19世紀の建物は、
石などを使ってあり、窓は小さく
正面入り口が大げさな建物が
「昔ながら」であり、一般的でした。
ところが、産業革命が起こり、鉄、コンクリートが
市民の生活にも取り入れられるようになってきて、
人々の住む家も変わり始めたのです。
びーさん
コルビジュエは「近代建築の5原則」を考えました
- ピロティ(高床式)・・柱を使って床を高くする
- 屋上庭園・・屋上に癒される空間を
- 自由な平面・・平面を行き来しやすいように
- 連続窓・・横に広い窓をつなげて室内を明るく
- 自由なファサード・・家の正面を自由に表現する
びーさん
あーとん
「アメデ・オザンファンの住宅兼アトリエ」(1922-23年)
びーさん
あーとん
他の巨匠の二人もそうだが、この時代に建物の考え方の基礎ができたんだの
びーさん
[adlink]
国立西洋美術館の見どころは?
あーとん
びーさん
あーとん
所蔵品が増えるにつれて、
建物が中心から外へ
螺旋状(らせんじょう)に
広がるように設計されていています。
国立西洋美術館は、最初から
日本の新しい美術館として
設計された建物だったので、
美術コレクションが19世紀から
20世紀の美術へ、さらには
未来へと発展することが
想定されているのです。
「無限成長」の基点である
建物中央の吹抜け空間は
「19世紀ホール」と名づけられています。
びーさん
あーとん
国立西洋美術館は、中に入って楽しむ美術作品のようなものなんだの。建物を見ることも楽しめるんだの。
今回の美術展
『ル・コルビジュエ展
〜絵画から建築へピュリスムの時代』では、
絵画や建築模型の他に、
コルビジュエが発行した本や
考案した家具、
都市計画案も展示されています。
『国立西洋美術館開館60周年記念
ル・コルビュジエ
絵画から建築へ―ピュリスムの時代』
の会期は、2019年2月19日(火) 〜5月19日(日)です。
毎週月曜日がお休みでですが、
ゴールデンウィーク中は、
4月29日、5月6日は開館、5月7日(火)が
代わりにお休みです。
美術展終了間際は、混むことも多いので、
美術展サイトをチェックしましょう。