あーとん
今日は中学生さんには知っておいてほしい「新学習指導要領」のことについてお話しするんだの。
びーさん
難しい言葉に感じるかもしれませんが、中学生の皆さんにはとっても大事なことなので、2021年度(令和3年度)の開始までに必ず、チェックしておきましょう!
新学習指導要領=評価が変わる!
学習指導要領って何?
あーとん
びーさん
学習指導要領は、とっても簡単にいうと「授業で何を教えなければならないかを定めた法律」のようなものです。
文部科学省が定めているので、実は日本全国、共通しています。
どんな力をつけてほしいか、何ができるようになったらokかが書かれているので、先生たちはこの「学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)」に合うように、評価や評定…つまり、成績をつけています。
びーさん
あーとん
年度初めに、「どんなところを見て評価・評定をつけるのか」を、必ずよく聞いておこう! 先生や学校によって見るポイントが微妙に異なる場合が多いです。
ちなみに、新学習指導要領を読みたい人は、文部科学省が公開しているので、簡単に見ることができます。
▶【文部科学省】学習指導要領解説(平成29年改訂版)中学校美術科
あーとん
現役の先生たちは、これを日々使っているので、知っている言葉も多くて理解できるんだの。
美術の評価はどう変わるの?
今までの美術の成績は、以下の4つの項目でつけられていました。
- 美術への関心・意欲・態度
- 発想と構想の能力
- 創造的な技能
- 鑑賞の能力
アルファベットが「評価」で、数字が「評定」だったよね。
びーさん
あーとん
美術の評価は3つの観点に変わります。
- 知識及び技能
- 思考力、判断力、表現力等
- 学びに向かう力、人間性等
3つになって少なくなったように思えるかもしれませんが、実は考え方がそもそも変わっています。
例えば、今までの「鑑賞の能力」が「鑑賞の中でも思考や判断や表現が必要な内容」(自分はどう感じたのか、どうしてそういう考えに至ったのか など)と、「鑑賞の中でも知識が必要な内容」(その作品が制作された時代の背景や、作者についての知識、技法についての知識 など)に分かれていく、というイメージです。
びーさん
あーとん
美術の授業で学ぶことを、ただの「授業の中だけ」ではなく生活と結びつけてほしい…というのは、令和2年度までの学習指導要領と同じです。
身につけた他教科の知識や、生活の中で「美しいな」「すてきだな」「好きだな」と思ったものを、より深めたり見つめたりしていきましょう、というところは変わりません。
新学習指導要領で評価が変わるのはいつから?
先行実施校は、平成30年度から
新学習指導要領(新しい評価)が始まるのは、実は全国の学校が同時ではありません。
あーとん
これがどういうことか説明すると…新しい評価や授業内容が、試験的に先にスタートさせられた学校がある、ということです。
「先行実施校」と言われており、全国が一斉に評価が変わるのに先駆けて、平成30年度(2018年度)から開始されています。
全国統一の開始は令和3年度から
全国的に実施されるのは、令和3年度(2021年度)からです。
びーさん
あーとん
新学習指導要領に合わせた、新しい教科書の使用が開始するのも、令和3年度からです。
それまでの先行実施校は、以前の教科書を、新しい評価項目に合わせながら工夫して使っている、ということです。
あーとん
まとめ
今回は、令和3年度から開始の「新学習指導要領」はどんなものなのかをざっくり説明しました。
- 学習指導要領というのは、教える内容の法律のようなもの
- 先生によって微妙に解釈が違っても、大筋の目指すところは同じ
- 評価の項目(ABCがつくもの)は4つから3つに減る
- 実施されるのは令和3年度から(すでに始まっている学校は「先行実施校」)
成績の付き方が変わると思うと不安かもしれませんが、全然違うことになるわけではありません。
それぞれの学校の先生が説明をするはずなので、よく聞いて、分からないことは先生に質問して解決させましょう!
あーとん