通知表が渡されたみなさん。美術がどうも思うような結果につながっていないことはありませんか?
びーさん
・・・なんて思っていませんか?
あーとん
びーさん
美術の成績には才能もセンスも関係ない…というか、中学校の美術なら「才能」なんて存在しないと思い込んで取り組んでもokです。
そもそも、美術に才能やセンスって本当に存在するのかを疑ったことはありますか?
「え、才能じゃないの?」と思った人。記事を読み終える頃には、その思い込みがなくなり、この記事に出会えたことが成績アップに役立つかもしれません。
あーとん
びーさん
美術に才能は存在しない?
自分には美術の才能がない!センスがない!と思っている生徒さん、朗報(いいお知らせ)です。
中学校で美術の成績を上げることが目的なら、センスだ何だと考えている事が無駄に思えるくらい、簡単です。
成績の仕組みが分かっていれば、努力で4を取ることも夢ではありません。。
しかし、「努力してみようかな」と思ってもらうためには、「美術には才能が必要」という思い込みを外してもらう必要があります。
美術=才能なら、美大って何を教えているのだろう?
日本には美術系の大学がいくつもあります。そこに毎年、何百人もの新入生が入学します。
もし本当に美術が才能の世界なら、毎年美術大学に何百人もが入学する日本という国は、美術の天才だらけの国ということになりますね。ちなみに、高校3年生から美大進学を決めた人もいます。突然才能が開花した、ということなのでしょうか?
びーさん
あーとん
なんだか「美術は才能が必要だし・・」と言っていたことが不思議に思えてきませんか?
それでも信じられない人。もうちょっと「美術大学」について考えてみましょう。
本当に美術が才能を必要とする分野なら、大学で「天才たち」は、一体何を教わっているのでしょうか?
びーさん
びーさんみたいに思っているかもしれませんね。でも、人によって表現が異なるのが美術ですよね。同じ描き方を教えて意味はあるのでしょうか?そして、有名な画家さんであればあるほど、忙しいので、大学で先生をやっている時間の余裕はありません。
びーさん
「天才」と言われる人が、画家ではない人から何かを教わるのでしょうか?気になりますね。
あーとん
びーさん
あの超有名画家たちも「転職者」
世界的に有名な画家の中には、もともと画家として働いていたわけではなく、人生の途中で「画家になろう」と転職した人も多いです。
ゴッホは画家になったのは20代後半ですし、ゴーギャンは30歳を超えてからです。ゴッホに至っては、協会で牧師さんを目指していたころもありました。
そんなゴッホは、画家になることを決めてから、たくさんの名作を模写(見ながら同じように描くこと)をしたそうです。そして、多くの画家と出会い、表現についてを意見を交換し合ったそうです。
あーとん
びーさん
努力をしていない「天才」は、いない
生まれながらの身体能力による差が大きいスポーツの世界ですら、「天才」と言われる人たちの成果は、努力の上にありますよね。
「天才」と言われる人たち以外が「自分は一流選手にはなれない」と思うのも、始めたばかりの頃ではなく、その分野のトレーニングを重ねて年数が経ってからです。「自分は天才ではないと思う人」はだいたい、同じくらいの年代(あるいは年下)の他者と比較したことでそう感じることが多いでしょう。
びーさん
さて、美術はどうでしょうか。
成績がよくない人や、思ったように描けない人は、簡単に「美術の才能ないわー」といいます。
上手い人と同じくらい努力をしても追い越せないと分かるくらいの鍛錬をしてみたのでしょうか?数年間、毎日、絵を描いてみたのでしょうか?
小学校や中学校で「絵がうまい」人たちは、必ず日常のどこかで時間を使って、絵を描いています。始めから色々なものを思い通りに描けるわけではなく、絵を描くことに時間を使って、ずっと何かを描いているから、描けるようになってきたのです。
バスケットボールを触ったこともない人が「俺にはバスケの才能はない」と言わないのと同じですね。今は下手でも、練習をしてみないと、上達しないかどうかはわからないですよ!
ピカソは絵が下手なのか?
これはおまけの話ですが・・・
小中学校ではよく、下手な絵を見た人が「まじピカソww」というようなことを言っています。以下の画像のような、ピカソのキュビズムの作品を「下手」だと思っているなら、それは大きな間違いです。
幼少期から、美術大学で教鞭をとる父親に絵を練習させられ、いわゆる「子どもが描く絵」を描いたことがないのが、ピカソでした。こちらは、14歳のピカソの作品です。
14歳のこどもの時にこのような作品を描いていたピカソは、「こどもが描くように絵を描きたい」と、生涯思い続けていました。描き方の研究を重ねることで、晩年になってようやく、「こどもが描くように」描けるような、新しい表現方法を身に着けたのです。
そんなピカソは、一日におよそ4枚の絵を描いたと言われます。
天才 パブロ・ピカソ(1881年10月25日-1973年4月8日 92歳)は、
生涯に147,800点もの作品を残したそうです。
計算すると1日に4.4枚にもなります。
147,800点 ÷ 92年 ÷ 365日 =4.4点/日
一生のうちずっと、1日に4枚も作品を制作し続ける人は、はたして何人くらいいるでしょう?
さてさて、これでもピカソは、生まれながらの天才で、下手な絵を描く人と言えるのでしょうか?
びーさん
あーとん
知らないことではまってしまう 美術=才能 という思い込み。この思い込みがなくなってきたみなさんは、最後に成績を関連させて考えておきましょう。
[adlink]作品が下手だと評価が下がる?
努力の上に美しい作品があること、努力したから描きたいものを描けるようになったこと、少しずつわかってきたことでしょう。分かってきたことで、「今まで自分の時間を使って絵を描いてなかった!今さらできるのかな」と思っている人も多いのではないでしょうか?
もちろん、鍛錬を重ねた人がいい作品を作れます。そしてその作品は高い評価につながりやすいです。
しかし、美術の成績は、作品が全てではありません。
考えてみましょう。
A: 作品は完成度が高いけど、提出物を出さない人
B: 作品は人並みだけど、プリントは全行びっしり埋めて出してくる人
君が先生なら、どちらにいい評価をつけますか?
あーとん
「どうしたら5になりますか?」と聞かれたけど、“提出物をまずは全て出そう”というレベルだの・・・。
今の通知表を確認してください。
- 美術への意欲・関心・態度
- 発送と構想の能力
- 創造的な技能
- 鑑賞の能力
それぞれの評定は、A・B・Cのどれでしたか?
どこが自分の弱みなのかは、これを見ればわかります。
この中で評価を良くするのが一番難しいのはおそらく「創造的な技能」です。「創造的な技能」は、簡単に言えば、前半で話したような「作品を作る技術」の高さです。これを上げるには、鍛錬が必要ですし、すぐに結果が出るわけでもありません。
そのため、もし「創造的な技能」以外の項目でBやCがあるなら、まずはそこを改善すると、成績アップにつながりやすいです。
あーとん
あーとん
「自分には才能やセンスがないから、美術はいつも2だ」と思っている人は、まずは通知表を確認しましょう。
びーさん
あーとん