102億円のプールの絵|デイヴィッド・ホックニーは存命作品最高額!2人の人物は誰?

あーとん

あーとんだの。授業でみんなに作品を紹介するとき、よく「この絵はいくらですか?」と聞かれることがあるの。

美術・芸術を語る上で
一つの着眼点に「金額」があります。

時々、「名作」と呼ばれる作品が
高額で落札されたとニュースになりますが

2018年11月16日のニュースは
現存する画家の最高額更新
というニュースでした。

 

あーとん

普段あまり美術分野はニュースにならないけど、オークションでついた値段は話題になることが多いの。

びーさん

だって、高い値段の作品は見てみたくなるよ。

あーとん

確かに、作品を見るときの一つの情報にはなるし、美術館に行くキッカケになるかもしれないの。

 

さて、気になる今回の落札ニュース。
その額、なんと100億円超えでした。

 

どのような画家の作品なのか
これを機にチェックしてみましょう。

 

 

 

デイヴィッド・ホックニー プロフィール

デイヴィッド・ホックニー(David Hockney)

生年月日:1937年7月9日

出身地:イギリス

現拠点:アメリカ(カリフォルニア州ロサンゼルス)

職業:芸術家

1960年代からポップアート運動にも参加し
大きな影響を与え、
イギリスの20世紀の
現代芸術を代表する1人といわれています。

 

あーとん

芸術なんて難しい!と思っている人は、こんなエピソードを聞くと、身近に思えるんじゃないかの。

 

完璧な幸福:眠っているとき

最大の恐怖:高いところ

自分のいちばん残念に思う資質:
すぐに人に道を譲ってしまうところ

自分の外見で嫌いなところ:猫背

 

びーさん

なんだかこういう人ならいそうだね〜

あーとん

生きているうちに芸術家を調べると、こうしたちょっと身近な情報が見つかるのが、面白いところなんだの。

 

この、デイヴィッド・ホックニーを
とても身近に感じてしまう質問は、

フランスの文豪である
マルセル・プルースト
人生観や価値観を知るために
考案した質問群とのこと。

 

ちなみに上記
2014年に「GQ GLOBAL VIEW」で
公開されたものです。

 

びーさん

・・・で、この人の作品が100億円を超えたんだっけ?

あーとん

そうだの。ニュース記事をチェックしようかの。

 

ニュースの内容は?

(Photo by Don EMMERT / AFP)

英国の画家デイヴィッド・ホックニー(81)の絵画が米国時間15日、ニューヨークのクリスティーズでオークションにかけられ、9030万ドル(約102億3135万円)で落札された。これは、存命中の画家の作品としては史上最高額だとUSA TODAYが報じている。

ホックニーはプールを題材とした絵画を多く手がけている。今回クリスティーズに出品されたのはそのうちの一つで、1972年に描かれた「芸術家の肖像画 – プールと2人の人物 – [Portrait of an Artist (Pool With Two Figures)] 」というタイトルの作品。

USA TODAYはクリスティーズの戦後・現代美術部門のチェアマンであるアレックス・ロッターが「人々がホックニーの絵に望む全ての要素が、この作品には存在しています」と9月にコメントし、推定落札価格を8000万ドル(約90億円)としていたことも報じている。

引用:https://jisin.jp/

 

作者が生きているときに
つけられた金額としての
最高額を更新したそうです。

 

あーとん

ちなみに亡くなっている画家を含めると過去最高額は510億円で、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品だの。

出典:https://mainichi.jp/articles/20171208/k00/00e/030/209000c

こちらは、
「サルバトール・ムンディ(救世主)」
というタイトルで、
キリストが描かれたものです。

サウジアラビアの
ムハンマド・サルマン皇太子が
落札しました。

 

さて、今回存命する画家として
最高額で落札されたのは
こちらの作品です。

Portrait of an Artist (Pool with Two Figures)
Painted in 1972.

タイトルを和訳すると
「芸術家の肖像画 – プールと2人の人物 – 」

 

びーさん

この2人の人物って誰なの?

あーとん

いいところに気が付いたの。「これが誰なのか」を知ると、デイヴィッド・ホックニーのことをもっと知ることに繋がるんだの。

 

 

プールの2人は誰がモデル?

 

この、プールの中で泳いでいるのは
作者であるデイヴィッド・ホックニーです。

白いパンツ1枚ですね。

その泳いでいる様子を見ているのは
かつてデイヴィッド・ホックニーの
恋人であった、ピーターです。

 

びーさん

覗き込んでいるのは恋人なの!?

あーとん

そしてその人物は男性なんだの。デイヴィッド・ホックニーは同性愛者であることを公表していての。他の作品にも、男性二人が仲良さそうにしている表現があるんだの。

 

しかし、この絵が描かれたときに
デイヴィッド・ホックニーは
ピーターに捨てられた後なんだとか。

失恋してボロボロになりますが
時を経たことで
ピーターを格好良く描きたいと
考えたのでしょうか。

ピーターが見つめる
白いパンツにはどういう思いが
込められているのか、と
色々な考察があるようです。

 

こちらは、
Domestic Scene」という作品です。

 

びーさん

このころはまだ仲良さそうだね。

あーとん

1963年に描かれたものだから、102億のプールの絵を描く9年前だの。

 

この作品は
「Peter Getting Out of Nick’s Pool」で
1966年に描かれました。

直訳すると「ピーターがニックの
プールから出るところ」ということですね。

 

仲良さそうなシャワーの絵を描いた
1963年は、ホックニーが
ロサンゼルスに住みはじめた頃でした。

ホックニーが移住したのは
出身国のイギリスでは
1967年まで同性間の性的活動は
法的に禁止されていたからと言われています。

 

あーとん

ホックニーの同性愛の表現は、ホックニー作品の特徴のひとつと言えることなんだの。

 

 

 

ホックニーといえば、プールの絵!

 

あーとん

先に同性愛について説明してしまったけれど、デイヴィッド・ホックニーといえば、何よりプールの絵なんだの。

 

「デイヴィッド・ホックニーといえば
プールの絵!」という人もいるように

デイヴィッド・ホックニーは多くの
プールの絵を描いています。

きっかけは、
移住したロサンゼルスの家に
プールがついていたからでした。

 

A Bigger Splash 1967© David Hockney, Photo Credit: ©Tate, London 2017

 

Garden, 2015 © David Hockney Photo Credit: Richard Schmidt

 

飛び込む水しぶきの音がしそうな
プールの絵ですね。

 

あーとん

デイヴィッド・ホックニーといえばプールの絵!という人が多いから、今回の102億円の作品も金額が高くなったというのが考えられるんだの。

あーとん

デイヴィッド・ホックニーは新しいことにも果敢に挑戦する人のようで、最近はiPadで絵を描いているらしいの。

びーさん

え!102億円の絵を描く人がiPadで?!なんだか意外・・・。

 

本日のまとめ
  • デイヴィッド・ホックニーといえばプールの絵
  • 同性愛を感じさせる作品も多い
  • プールの2人は、作者本人と元恋人
  • ホックニーらしさが盛りだくさんの作品なので高額に
  • 最近はiPadで絵を描いている

 

 

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